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2007年10月 アーカイブ

2007年10月17日

週末は筑波最終戦

ほとんど手にしていた優勝がスルリと抜け落ち、ジッと手を見る日々を過ごしていたこの半月。
当日、急遽メカ&ヘルパーとしてお手伝いくださり、実作業はもちろん精神的にも大変助けて頂いたオートボーイJ’Sの鴻巣正さん、高崎祐輔さんには感謝するやら、申し訳ないやら。

左が鴻巣さん。右が高崎さん(当日、並居る自転車をかき分けて足ダッシュでピットを確保するという大活躍!雨になったため、屋根のあるところで作業ができ、ホントに助かりました)

ところで、前回ブログのグリッド上での写真を見て頂いてもわかる通り、決勝の路面はドライになりつつあるビミョーなコンディション。レインタイヤからドライタイヤに変更しようかと悩んだものの、1台を残して全員レインタイヤのまま動かない様子だったので安全策をとってそのまま走ることにしたのですが、決勝中はどんどん乾いていき、最終的にはライン上はほぼドライ。

↓そんな路面をレインタイヤで走り続けるとこんなことになります。

いやぁ、危ない、危ない。おもしろいほど、すべったり、曲がらなくなったり。
勉強になりました。


さて、世間の流れはそんな筑波TTへの感傷はお構いなしで、アッという間にこの週末もレースです。今回で筑波選手権は最終戦となり、TC600とST600のダブルエントリーの予定。

先月の岡山といい、前回の筑波TTといい、雨のレースではほどほど良い結果を残せているので相性は悪くないのでしょうが、ドライでどれだけのタイムが出るのか未知数のため、筑波ではテンション上げて本気のタイムアタックで挑みたいと思います。
完全ウェットでの筑波ベストは筑波TTの予選でマークした1分09秒317。ドライでのベストはスポーツ走行中にマークした1分03秒021。
ST600でまともに戦うため、金曜日の練習走行では02秒フラットを。土曜の予選もしくは決勝では01秒台に入れたいと本気で画策中です。
・・・と言っても、別に必殺技があるわけではないので、できるメンテナンスはきっちりと行い、万全の状態で臨みます!(とりあえず、今年筑波で開催された全日本選手権のDVDは毎日見まくりです)

2007年10月20日

結果速報

というほど速報でもないですが、ただいま筑波より戻りました!

2007年 筑波選手権最終戦リザルト
 TC600クラス 
  予選1位 決勝1位 ベストラップ 1分02秒193 出走34台

 ST600クラス
  予選14位 決勝14位 ベストラップ 1分01秒738 出走45台

という結果となりました。
TC600クラスでは先日の筑波TTで取りこぼした優勝を、ST600クラスでは01秒台に入れて来年のレースにつなげる、というのを目標にしておりましたがおかげさまで無事達成。TC600に関しては、ホッと一安心。ST600に関しては、前回は予選落ちだったのでこれまたホッと一安心。と思いつつも、まだまだまだまだまだまだタイムは上がるはず……とチョット残念。ま、レースをやってる限り、タイムと順位への欲はいつまで経っても限りが無いんでしょうが。(^^;
取り急ぎご報告まで。

関係各位の皆様方、本当にありがとうございました。m(_ _)m

2007年10月26日

筑波セッティング

ライバルに塩をおくるつもりはありませんが、一般的なライダーとはセッティングが大きく異なるようなので筑波選手権で走った時のデータを公開しておきます。

フロントサスペンション
 プリロード:最弱から5回転=5mm戻し(STDは7mm)
 フォーク突き出し:7mm(STD)
 リバウンド:最強から20クリック戻し(STDは10クリック戻し)
 コンプレッション:最強から15クリック戻し(STDは10クリック戻し)
 ステアリングダンパー:最弱

リヤサスペンション
 プリロード:最弱から6.5回転戻し(STDは14回転戻し)
 リバウンド:最強から30クリック戻し(STDは10クリック戻し)
 ハイスピードコンプレッション:最弱から1回転戻し(STD)
 ロースピードコンプレッション:最強から20クリック戻し(STDは10クリック戻し)
  
ファイナル
 フロントスプロケット:15
 リヤスプロケット:45

ライダー体重:59.5kg
ベストラップ:1分01秒738(ST600クラス予選にて)

これまではSTDセッティングから大きく変えることなく走ってきましたが、現状打破のためいつものごとく(?)スタンホープの西田さんに泣きついて車体をより動かす方向へアドバイスをもらい、上記のように変更。結果、ついに01秒台へ突入!感覚的には00秒台は決して遠くはないな、と。

そもそも“フロントサスのメンテナンスを教えてもらう”という名目でショップに押し掛けたものの、見かねた西田さんが、

・ステムのグリスアップ
・クラッチケーブルの軽減
・アクセルの調整
・ホイールベアリングの打ち直し
・レバー位置&ポジションの見直し

などなど、走行前日という切羽詰まった中にも関わらず時間が許す範囲で気を配ってくださり、結局この日も深夜を大幅越え。(不器用&適当な僕の尻拭いのせいでもありますが…)
が、おかげさまで手を加えてもらったところは絶好調。フロントホイールなんかクルックル回り、それだけで1秒速くなりそうです。

“動くところはキッチリと動くようにする”
当たり前といえば当たり前なんでしょうが、そんな作業に人一倍気を使ってあげればこんなに調子良くなるんだと体感。ひたすら走るのも練習方法でしょうが、いたずらにタイヤやブレーキを消耗するより、その時間とお金をメンテにも当てた方がタイム短縮の近道なのだと実感した次第です。
さらに決勝当日はメールでアドバイスをしてもらい、いつもながら本当にありがとうございました。

現場では急きょヘルパー&メカとして来てくださったモデルクリエイトマキシの板橋さんに奔走してもらい、来シーズンにつながる結果で終われたことを感謝しております。加えて、立て込む仕事の中、ダイネーゼのツナギを車体色に合わせてライトブルーに染め直してくださり、これがまた超ステキ!爽やかさの極みです!

今回は板橋さんと僕というミニマム体制だったため写真を撮る余裕がありませんでしたが、走りの写真はオールスポーツコミュニティサーキットの食卓にアップされているので、お時間のある方はご覧になってみてください。ST600の決勝中、ヘアピンで#44の久我選手のリアタイヤに接触しちゃったんですが、その瞬間が“サーキットの食卓”にはバッチリ撮られてたりします……(^^;

↓これが接触痕。気をつけよっと。

2007年10月27日

映像満載のガッチャTV

秋の夜長いかがお過ごしでしょうか?
原稿が進まないのは毎度のことですが、悶々としているうちにレースは着々と近づいてくるのでアセリます。ちなみに、次戦は11月4日に岡山国際で開催されるモトレボリューション第4戦・マスターズクラスに参戦します。このクラスは速けりゃなんでもアリの無制限クラスなので、1000cc級のマシンがメインになるかと。なので、我がCBR600RRでは、ちと厳しい戦いかもしれませんが気合入れて挑みます!

さて、走っても読書しても食べても楽しい秋ですが、今日は僕の仲間が企画しているGotcha!TV(ガッチャTV)をご紹介。インターネットで見られる無料の映像集で、もちろんバイク関連も盛りだくさん。マン島の英雄ジョイ・ダンロップの充実っぷりはちょっとスゴイです。
数ある本数の中でも、今月のオススメはホンダのテストライダー鎌田学(カマタガク)選手のドキュメンタリー“Roots Vol.1~Vol.3”でしょう。「テストライダーとして世界一を目指したい」という言葉は華やかなレーシングライダーとはまた違った職人としての生き様なのだと思います。
他にも80年代のグランプリファンには懐かしい映像満載で、ランディ・マモラのロデオライディング(?)とか、125cc時代のルカ・カダローラとか、意外なほどマヌケなエディ・ローソンのリタイヤシーンとか、今見るとけっこう考えさせられるコースの安全性とかマーシャルの素人っぽさとか……。お時間のある夜は是非じっくりとご覧ください。

無料簡単高画質ウェブ Gotcha!TV http://www.gotchatv.jp/top5
(音が出るので会社でコッソリ見ようとしている人は気をつけて!)

2007年10月30日

キム・ニューコムって知ってます?

秋の夜長はDVD鑑賞もよろしいかと。

が、秋のみならず年中オススメしたいDVDがlove,speed&loss
70年代の世界グランプリに彗星のごとく現れた無名ライダー、キム・ニューコムの姿を妻ジャニーンの目線から描いたノンフィクションムービーです。

その情熱たるや凄まじいですよ、ホントに。
西ドイツのケーニッヒ社が生産していたボート用エンジンに魅せられたニュージーランド人の若者キム・ニューコムが、直接メーカーに「アナタの会社のエンジンは素晴らしい!」と賛辞を送り、それに気を良くした社長が「じゃ、ウチで働くかい?興味があるならドイツにいらっしゃい」と返す。で、誘われるがまま言葉もわからない西ドイツに妻と共に渡り、エンジニアとしての才能を開花させていく……。普通なら、これだけで十分ドラマになる話でしょう?
なのに、そのエンジンを独学で創ったオリジナルフレームに搭載してバイクを作りあげただけでなく、キム自身がライダーとしてレースに出場。しかもドイツ国内で連戦連勝を重ねて、アッという間に世界グランプリにまで昇りつめ、わずか2年目に最高峰の500ccクラスで優勝。その勢いのまま最終戦までチャンピオン争いを繰り広げるという、怒涛の超一直線サクセスストーリーなのです。

結末としては73年のグランプリ最終戦の前に出場したイギリスでのローカルレース中にクラッシュして死亡。この年、チャンピオンになったMVアグスタのフィル・リードに次ぐランキング2位という成績を残してこの世を去ることになるのですが、そんなキムの激しい生き様が77分間の中にこれでもかと詰まっています。

それにしても、よくこれだけ当時のフィルムを残していたものだと思います。若く美しい妻ジャニーンと幼い息子マークがキムと共にグランプリを転戦しながら生活していく様は、グランプリが通称“コンチネンタル・サーカス(大陸から大陸、国から国へと移動するサーカス集団になぞらえた言葉)”と呼ばれた頃のみずみずしさに満ちています。
コンチネンタル・サーカスという言葉にある種の憧れや郷愁を感じる人って多いかと思いますが、マン島は今なおそんな当時の雰囲気を色濃く残しており、僕がマン島TTレースに惹かれる理由のひとつでもあります。

キム自身の最期は悲劇的で、死へ向かう過程の描写が思いのほか長くて生々しいため、途中で滅入りそうにもなりましたが、時が経ち、キムを取り巻く家族や友人たちが彼のことを語る時の表情がなんとも誇らしげなので救われます。大人になったマークが「父親に会いたいと思うよ。どんな人だったかを知ってからはなおさらね…」と語り、父が駆ったマシンで大観衆の中をデモランするシーンはグッとくるものがありました。

キムの肉体、あるいはその魂が死後どうなったか?それには、ちょっとした後日談もあるので、本編の中でご覧になってください。

最近話題になったバイク関連の映画では、アンソニー・ホプキンス主演の“世界最速のインディアン”がありました。実在した一人の男、バート・マンロー(彼もまたニュージーランド人)が世界記録に懸ける執念を描いた映画でしたが、これに感動した人はさらに涙することでしょう。映画ゆえにリアルさに欠けるとか、映画なのに演出が物足りないと感じた人もこの“love,speed&loss”には、きっと心震えるシーンを見つけてもらえることと思います。

バート・マンローといい、キム・ニューコムといい、ジョン・ブリッテン(エンジンまでまったくのオリジナルバイクを作り、世界中のツインレースを席巻したエンジニア)といい、ニュージーランドという極めてのどかそうな風土から時々輩出される爆発的なバイタリティの持ち主は一体なんなのでしょうね?才能と情熱に溢れる天才を育んだそんな国にいつか訪れて、願わくば住んでみたいと思うこの頃です。